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■2006年10月15日配信 ごまごまメール19号

■TABERU Column「“むらさき”にも 濃淡、色いろ ありまして。」

By:「食の企画室」 松井啓子

 ■醤油の味は「西薄東濃」型

 「煮汁に醤油大さじ1を加えます」というレシピを見て、何の疑いも抱かずに濃口醤油のことと思われたとしたら、きっとそれは関東の方。この醤油は濃口?
 それとも薄口かしら?と首をかしげられたとしたら、おそらくそれは関西の方ではないでしょうか。

 「むらさき」とも呼ばれ、海外でも「ソイ ソース」の名で親しまれている醤油は、原型に当る醤(ひしお)が奈良時代にはすでに作られていたという記録が残っているほどの由緒正しい“和食の味の素”です。
 消費量の大半を占めるのは濃口醤油ですが、他にも薄口をはじめ、たまり醤油、白醤油、生醤油など、原料や製法によっていくつかの種類があります。一般的に関東圏の食文化は“濃口”系で、関西圏は“薄口”系といわれています。

 では、濃口醤油と薄口醤油はどう違うのでしょう?

 ■濃口、薄口、どっちが辛い?

 一見すると、淡い色合いの薄口は塩辛さも少なめに見えますが、実はその反対。濃口醤油の塩分が約16?18%なのに対し、薄口醤油の塩分は約18?20%とちょっと高めです。塩分を多めにすることでおだやかに熟成させ、薄い色に仕上げているのです。薄口は、濃口と違って醤油特有のクセが少ないため、素材の味を損なうことなく煮含めることができます。しかも、色が薄いので醤油色に煮染まってしまうこともありません。とくに、素材の持ち味を生かし、仕上がりの美しさを大切にする京料理では薄口醤油を好んで用いてきました。反対に、江戸前で穫れた鮮魚など、魚料理の機会の多かった関東ではクセの強い濃口が好まれたのでしょう。

 初めて関東のかけそばを食べた関西人はそのだし汁の色の濃さに驚き、関西の薄味料理に慣れない関東人は味つけに物足りなさを感じるといいます。味覚の東西差には醤油の違いが少なからず影響しているようです。

 ●さて・・・

 最近になって、濃口と薄口が二大勢力を競っていた醤油の世界に変化が現れ始めたのですが、それはいったい・・・

・・・・・ここまでは、お届けしたメールマガジンの内容です。

■変わり醤油も続々デビュー

 最近になって、濃口と薄口が二大勢力を競っていた醤油の世界に変化が現れ始めました。変わり醤油の新規参入です。

すっかり定着したポン酢醤油に続けとばかりに、色々な味わいの醤油が登場しています。昆布醤油や黒豆醤油など新材料を用いたものから、うどん醤油や豆腐醤油など、使う用途別に調合されたものまで。面白いところでは、卵かけご飯用などというのもあります。

 この変わり醤油、わが家でも手軽に手作りできます。カツオ節や刻み昆布を醤油に加えただし醤油、辛子やわさびを加えた辛味醤油、そして、とっておきは「ごま醤油」。醤油とみりんに練りごまとすりごまを加えてかき混ぜるだけ。ごまあえはもちろん、麺つゆや湯豆腐にも重宝する便利調味料としておすすめです。

 山海の幸が旬を迎えるこの季節、醤油も濃淡、新旧を使い分けて、食欲の秋を満喫してください。

参考資料
「改訂 食品事典」(真珠書院)


ごまちゃん、ごま博士




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